赤いバレリーナ


彼女がバレエを踊るように赤い金魚を踏み潰す。

一歩歩くごとに地面を跳ねていた魚は簡単に潰れていった。

「命って儚いのよ」

と彼女はそう笑って言う。

僕は彼女の頭上を見て答えた。

「ああ、そうだね」

ぐちゃ。